任せることで人は育つ。現場で磨かれたマネジメントのかたち

氏名:S.K.
所属:西関東センター センター長兼ハンドリング課長
入社時期:1996年
※2026年5月撮影
経歴
入社1年目~15年目 :兵庫センター人事総務課
入社16年目~19年目:兵庫センター総菜1課(現在のハンドリング課)
入社19年目~23年目:本社水産
入社24年目~28年目:南関東センターハンドリング課長
入社29年目~現在:西関東センター センター長兼ハンドリング課長
畜産課の最大物量を担うセンター長として、現場を動かす
1日13万パックを動かすセンターの全体像

西関東センターは、盛付したお肉をイオングループ関東エリアの店舗へ出荷する拠点であり、当社の中でも最も物量が多いセンターです。多い時は12万パックを超える日もあり、締切時間までに正しく出荷できるよう緊張感を持って取り組んでいます。
ハンドリング課では、水産・デリカ・デイリー・農産品の商品登録、発注及び在庫管理、料率管理などが主な仕事です。サラダについては製造を外部委託し出荷しております。
今まで畜産の経験がなかったため、機械トラブルや金属探知機反応時の対処など、即座の判断に迷う場面があります。手順書を確認、関連部署へ確認するなどしてその場で判断しなければなりません。あっという間に過ぎた1年でしたが、事故なく安定的に商品を届ける責任の重さを実感しています。
現場責任者として下す日々の判断とマネジメント
一日の始まりは、その日の物量を確認することから始まります。西関東センターは畜産の製造物量が多く、少ない日は8万パック台、週末は10万パックを超えることも。
また、他センターで商品事故や労災事故がないか確認します。発生があれば自センターで同じ事故が発生しないか朝礼で共有します。
商品製造の締め切り時間は事業会社によって異なります。予定通りに進んでいるか、遅れが出ていないか適時確認しています。
15時を過ぎたら終了見込み時間を確認し、17時過ぎには残業の有無を確認します。
業務日報を投稿一日が終わります。現場では毎日が判断の連続ですが、確実に時間内に商品を届けるため、細かな確認を積み重ねています。
15年のバックオフィス経験から現場へ―変化の中で学んだ仕事の本質
人事総務から商品管理へ、初めて現場に立った転機
1996年に兵庫センターへ入社し、15年間ほど人事総務課に所属していました。5年目には主任を任されるなど、後方部門でのキャリアを積み重ねてきました。そんな中、2011年4月に内示を受け、当時の「総菜1課」へ異動することに。水産品の製造加工やサラダ・和総菜原料の発注、水産商品の発注など、商品に直接関わる仕事は初めてで、当時は決められた時間までに商品を出荷することで手いっぱいでした。
初めて担当したフェア商品が営業倉庫へ出庫依頼がされておらず、緊急出庫依頼でなんとか間に合ったときは心底ほっとしました。「商品は発注しただけでは店舗にお届けできない、正しく出庫されていること、構内作業者へ正しく伝えること」の重要性を実感いたしました。
欠品ゼロを目指した改善の積み重ねと達成感
水産部門は商品アイテムが多いため、必然的に商品登録作業も多くなります。また、その商品のほとんどは営業倉庫に保管しており、出庫が漏れれば欠品につながります。「どうすれば出庫漏れを防げるか」「商品の発注漏れをなくせるか」「注文書の確認漏れを防ぐにはどうするか」を考え続けていました。
当時は紙ベースでのアナログ作業が中心だったため、業務の見える化を進めることが重要でした。ファイルの分類方法を見直し、色分けにも工夫を重ねながら、少しずつ改善を積み上げていきました。地道な取り組みを続けた結果、商品部バイヤーから「欠品がピタっと止まった」と言われたときは本当に嬉しかったです。業務改善は一度で完成するものではなく、日々の小さな工夫の積み重ねによって成果につながるのだと実感した経験でした。
人を育てるマネジメントと組織づくりへの考え
任せることで人は育つ―現場で大切にしている育成スタイル

人を育てるうえで大切にしていることは、まず自分でやって見せて、その後は任せるという姿勢です。以前は自分がやり過ぎてしまうこともありました。しかし365日休まず稼働している当社では「〇〇さんしかできない」では持続可能な体制とはいえません。
自分が習得した仕事は部下に任せることを意識しています。
仕事を教えるときはやり方を一から教えるだけでなく、実際に見せることで理解を促し、その後は本人に考えさせるようにしています。結果だけを見るのではなく、そこに至るプロセスまで確認することも欠かせません。何ができていて、どこでつまずいたのかを見極めることで、次の成長につなげられると考えています。
上司がやり過ぎると部下は育ちません。そのように実感するのはかつての上司の存在があります。その上司は細かな指示をあまり出さず、かなり任せるタイプの人でした。正直なところ、当時は「何もしてくれない」と感じたこともありました。今振り返ると、一段上の仕事を経験させていただき、受け身ではなく主体的に取り組む姿勢が自分の成長につながったと思います。失敗から学べること、素直にフィードバックを受け入れられること、自分で考える姿勢、小さな決断をする勇気、こうした視点を持つ人は、現場でも着実に伸びていくと感じています。
変化の多い現場で求められる人物像と組織のこれから
取り扱う商品は季節やフェアなどによっても変化します。現場では柔軟に対応できる力が欠かせません。商品部さま、取引先さま、構内作業担当者など多くの関係者とやり取りをしながら仕事を進めるため、現場にはパイプ役としての役割も求められます。指示を正確に把握し自ら行動できること、そして状況に応じて柔軟にコミュニケーションが取れることが重要です。
一方で現場には、手順逸脱による商品事故、労災事故、中堅層の人材不足や属人化、DXの遅れといったさまざまな問題や課題があります。売上が伸びていることは喜ばしい反面、安全・安心な商品を安定して届けるためには、仕組みや人員配置を無理のないかたちへ整えなければなりません。今後は、既存事業の安定成長を図るとともに、若手管理職の育成にも力を入れていきたいと考えています。現場を支える人材を育て、変化に強い組織をつくっていくことが、これからの大きなテーマです。
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